オーストラリアは10月14日に先住民の地位を憲法の条文に明示する憲法改正の是非を問う国民投票が実施されます。
憲法改正は国民投票で決まり、議会にその権限はないのです。
法案は「先住民、アボリジニーおよびトレス海峡諸島民の声を確立してオーストラリアの先住民族を認識するための憲法改正に賛成するか?」を問うもので有権者は「YES」または「NO」に投票します。
あちらこちらで「YES」のキャンペーンが繰り広げられて、巷の空気としては「YES」を支援することが差別のない社会を望む姿勢の表れであり、自由主義で革新的とされているように私は思うのです。
私はその空気を「いや、それはちょっと違うな・・」と感じていてね。
特に8月にキャンベラに行った時に圧倒的な「YES」絶賛ムードに違和感を覚えました。
近所ですれ違った青年は「NO」に票を入れよう!とデカデカとプリントされたTシャツを着て犬の散歩してました。
思わず心の中で「おお〜!!」と声を上げてしまった私。
実は世論も割れているのです。
現在の首相、アルバニージー首相は国民の一致団結のために賛成票を入れるよう熱心に呼びかけています。
しかし、野党の先住民問題の担当幹部は先住民の諮問機関の設置によりオーストラリアの分断につながるのかも?と難色を示していてね。
前回1999年に「君主制を廃止すべきか、続けるべきか」についての国民投票が実施されました。
僅差ではありましたが君主制存続が決まったんです。
国民投票で憲法を改正するのは大変難しいとされており、全国で過半数の支持を得ることが必要であるばかりでなく6つの州のうち4つの州以上で過半数の支持を集めなければなりません。
私はオーストラリアの永住者ですが、市民権はまだ取得していないので投票権はありません。
投票日、私たちはニュージーランドに行っているのでオットは期日前投票を昨日済ませてきました。
どうなるのでしょう・・・