私の似顔絵入りの名刺を受け取った若者、私の顔と名刺を交互に遠慮なくじろじろ見て、躊躇せず真顔でこう言った。
「これ、あなた? まじですか? 無理ありますよね。だいたいこれ、若すぎるじゃないですか。」
あんた、正直すぎて清々しいわ。
私「で・・・・・ですよね・・・・」とへらへら笑うしかない。
彼は笑ってない。
隣にいた私の友人が私の顔色伺いながらもちょっと笑ってる。
私が以前の勤め先を辞めた直後、「名刺がないなんて初めてやわ」とポロっと言った。
主婦に名刺は不要だけど、オットが私の似顔絵入りの名刺を作ってくれて私は結構気に入ってた。
久しぶりに会った友人と連絡先を交換したり、自己紹介した時に相手が私の名前の発音に困った場合など名刺があると便利。
これまでこの名刺を渡すたびに 「わ、そっくり!」とか「かわいい!」とかニコニコ顔で褒めてくれた人々の言葉は、全部お世辞だったのか。
皆の優しい言葉を鵜吞みにしていた私は相当メデタイ。